佐藤愛子(作家)

長嶺さんの踊りを見るといつも私は思います。
これはただの踊りではない。
神か、あるいは鬼か、または怨霊かが憑依して彼女を踊らせている、と。
長嶺さんは天の使命を帯びてこの俗世に来た人に違いないと思う。
この映画を観て、いっそうその思いが強まりました。

小松原庸子(スペイン舞踊家)

ヤス子さん
貴女とお会いしてもう半世紀たってしまいました。
そして今、ヤス子ちゃんの映画を拝見して、当時、同じ稽古場に行っている頃を想い出しています。いつも圧倒的な情熱で狂うようにお稽古している姿を、その頃未だ始めたばかりだった私は、すごい!とびっくりしてしまった事、今でも忘れられません。そして50年、今尚その狂気的ともいえる踊りを続けている狡肯罐筌校勠瓩剖辰い討い泙后5女の不思議なパワーは、一体どこから出てくるのでしょう。

山折哲雄(宗教学者)

長嶺ヤス子さんはネコを轢き殺したとき、そのいまわのきわの顔にホトケの光りを見たという。それを転機に、フラメンコの踊りがいのちの踊りに変貌した。ネコやイヌのいのちそのものに化し、大地とともに生きる踊りが誕生したのだ。芸術の創造、という欲望からさえわが身を引き離し、踊りの精そのものとなりはてた裸身の踊り手、――その人生の日常と非日常が、この映画には啓示のごとく映し出されている。


(順不同、敬称略)